【C42-2】小3の英検2級合格戦略とライティング対策

こちらの記事の続きです

英検2級合格に向けての作戦

リスニングとライティングで点数を取れるようなら、リーディングはパート1(短文の空所補充)またはパート2、3(長文)のどちらかは、捨ててもいいと思います

(「捨てる」とはいっても、時間が許す限りは正答を探して、時間が無くなったらあらかじめ決めた番号にマークすることはお子さんにお伝えください)

お子さんが小学3年生なのでこのように提案しますが、中高生なら2級レベルの語彙、文法は省かずにやらせたいところです

ライティングのみで点数を取る(14点以上を目指す)計画の場合は、テーマの当たり外れや採点をばらつきも考えると1回目合格は確実でないかもしれません

「何回か受けて、当たれば受かる」を狙うことになります

長男は、英検準2級のライティング対策で個別指導塾に通っていました

(リスニング、リーディングは家で過去問をやって、ライティング対策を完全に塾にお任せしていました)

「(ライティングは書けるようになって来ているけれど、)ライティングは水物なので、リーディングとリスニングもできるだけ上げておいてください

塾の先生には、このように言われていました

英検ライティング予想問題と解答例

参考(外部リンク)

英検ライティング予想問題と解答例が見られるサイトです

ESLブログ【英検2級ライティング予想問題】バイリンガル講師による模範解答付き!

英検®ライティングお助けページ | 2級

おすすめの英検ライティング問題集

うちの長男は、英検2級のライティング対策に英検準2級の問題集「英検準2級 最短合格!ライティング完全制覇(ジャパンタイムズ出版)」を使いました

サポート例文を覚えて、(16満点中)15点をもらうことができたので、ライティング問題集はいつもこちらをおすすめしています

私自身は、同シリーズの問題集で、同じくサポート例文を覚えて、英検1級英作文で(32点満点中)27点をもらうことができました

このほか、オープンチャットメンバーさんより、旺文社およびアスク出版のライティング問題集のレビューをいただきました

メンバーさんのコメントは、LINEオープンチャット「小・中学生の英検をサポートする親」のノートから見ることができます

【C42-1】小3で英検2級受検 英単語、英文の意味は英語で説明したほうがいい?

小学3年生のお子さんが、習い事の年上のお友達の影響もあり、自ら英検の次の級を受けたいと取り組んでおられるそうです!

英検2級受検に向けての、勉強方法の相談をいただきました

小学3年生のお子さん 取り組み状況

・過去問演習中心の対策で英検準2級に合格

・半年後には英検2級を受検したい

・友人に「日本語に訳していたら時間が足りなくなる」と言われた

・「英語で説明したほういい」とも言われたが、そうなのか?

お友達は、「英語の問題」なのだから英語で説明して英語で理解させればいい、そうしないと小学3年生の処理能力では時間内に問題を解ききれない、と心配されているのですね

まず、現在の英検は中学・高校のテストとは異なり、日本語を介さずにすべての設問に答えられる出題形式になっています

ですので、英検対策を進める中で日本語と英語を行き来する必要は、必ずしもないです

年少者には「英語で説明したほういい」のか?

これは、お子さんによります

英会話がネイティブの同年齢レベルのお子さんの場合は良いと思います

今回の質問者さんの場合は、特に母語方式で英語を学んでこられたわけではないので、「英語で説明」が効果的かどうかは疑問です

そして、質問者さんもおっしゃっていますが、日本の家庭ではハードルが高いです

「いちいち日本語に訳させる必要なし」という意見には、賛成です

「分かる」ということと「翻訳する」ということは別の技能だと思います

「英語で説明したほういい」場合と、期待できる効果

教える方が「英語で説明」できて、子供が「英語の説明」を理解できるならば、「英語で説明したほういい」と思います

今回、質問者さんのお友達の意見では、日本語に訳していると解答時間が足りなくなるから、素早く理解するために、親は英語で説明して、子供に英語で理解させた方が良い、と言うことだったかと思います

私は、時間を間に合わせる以外にも「英語で説明」には良い効果があると思います

単語や文章の意味を英語で説明してもらうことで、語彙力、言い換える力が増すと思います

そして、その「言い換え(パラフレージング)」こそが、英検リーディング問題で解答を見つけるために必要となる力です

また、どうしてそういった答えになるのかなどを、英語でレクチャーしてもらえば、先生の論理展開を真似て、「〇〇ゆえに△△」という文章を上手に作れるようになりそうです

これは、英検ライティングとスピーキングでも役立つスキルです

英検2級リーディング問題の説明 うちのやり方

(質問者さんのお友達は4技能すべてについて「英語で」と言われていると思いますが、こちらでは、一番単語レベルが高くて文章も複雑で説明を要する、「リーディング」を中心にお伝えします)

子供が英検2級対策を始めたのは4年生の秋で質問者さんのお子さんより少し年長でした

リーディングの長文問題では、意味のとれて無さそうな部分のみ、私が日本語で説明したり子供に説明させたりしていました

翻訳ではなく、説明です

子供に完全な日本語の訳文を言わせるのは難しいです

間違えた問題にかかわる部分を中心に、

・『誰が○○したのか』

・『△△は充分大きかったのか』

・『○○だったことによって、◻◻出来たのか、それとも出来なかったか』

などの聞き方で、理解度を確認しながら正解に導くようにしていました

「英語で説明」は、残念ながらうちでは成立しませんでした

公立中学校の英語の授業が英語で行われるようになると聞いていたので、その準備をしなくてはいけないと思って英語での説明を試みたこともありました

しかし、子供の拒否が強かったので諦めました

『ママの言ってること、さっぱり分からん』と言われてしまいました

ちなみに、現在(国際コースなどではない普通の)私立中学校に通っていますが、英語の授業は日本語で行われています

「英語で説明」してくれるレッスンもある

家庭では「英語で説明」の対応ができない場合、外国人やバイリンガルの先生のリーディングレッスンを受けてもいいと思います

長男の英検2級対策で家庭教師をお願いしたスクールは、英検4技能の対策をネイティブ講師から受講できるスクールでした

使用教材も、旺文社の「英検集中ゼミ」、「英検予想問題ドリル」、「英検過去6回問題集」など、英検対策のために設計された日本の教材を使ってくれます

(長男は、日本人講師を希望したので、日本人講師(バイリンガル講師)に日本語で指導していただきました。外国人講師と日本人講師のレッスン料金は同じでした)

オンライン英会話スクールでも、英語で英検問題の解説を受けられるとことがあると思います

例えば、ネイティブキャンプでは、「フリートーク」を選択して持ち込み教材でのレッスンが可能です

自分自身は英検一級のスピーチ原稿の添削や面接対策を、子供にはディズニー英語教材の本読みとQandAをやってもらいました

ネイティブ講師と勉強したいのは、スピーキングよりもリーディング

外国人の先生と英検対策というとスピーキング対策のイメージがありますが、私はむしろリーディング対策の方が、外国人の先生と英語でやり取りしながら行う価値があると思っています

英検スピーキングは、出題形式は決まっていますが、その場でのやり取りであるため試験形式が理解されにくいのか、外国人の先生は厳密に英検形式に沿ったレッスンをしてくれない場合が多いと感じています

また、自由回答で採点に幅がある(1問につき、0~5/10/15点)ため、先生、子供、親の誰にも「英検で求められる」正解が分からない中での、先生主導のレッスンとなります

外国人講師の英検スピーキングレッスン体験談

・質問を、聞き返していないのに2回繰り返し読む

・画面共有で面接カードを見せずに面接官の台本を見せる

・Why?/Why not?を子供のYes./No.を待たずに言ってくる

・英検公式の解答サンプルに従っているのに自分のスタイルに直させる

オンラインスクール4社からの実例です。残念ですが、外国人講師との英検スピーキングレッスンではこれが普通と認識しています

日本人講師は、日本で発行されている英検参考書などでスピーキング形式と採点基準をよく勉強しています

なにより、日本人講師や教員は「自分が教えた生徒が、実際に英検スピーキングで何点をつけられたのか」という情報を持っています

私が日本人講師から英検一級のスピーキングレッスンを受けた際に、ほんのちょっとしゃべった後に「あなたの発音は10点満点中7点が付くでしょう。多くの人が、ちょうどあなたのような感じです」と、ピンポイントで判定されて、大変心強く感じました

一方、英検リーディングは印刷されている問題を子供、親、先生が同じものを見ていますし、解答方法は記号選択式で正答が決まっています(1問につき、正解or不正解しかない)

外国人の先生にも試験形式や求められている解答がはっきり伝わり、もし逸脱していても親や子供が気づきやすい分野です

複数の日本人の先生と、複数の外国人の先生の英検スピーキングのレッスンを経験した今、状況が許すなら(通っている学校や塾で機会がある、レッスン費用を払えるなど)、お子さんの英会話スキルに関わらず、英検スピーキング対策には「日本人講師」と行う方が効率的だと感じています

同じく小学3年生のお子さんが英検2級の勉強中のオープンチャットメンバーさんからもコメントをいただきました

日本語に訳さなくても良いという考えに賛成、また、日本語が難しい英検2級単語帳の代わりに使った教材の紹介などをいただきました

メンバーさんのコメントはLINEオープンチャット「小・中学生の英検をサポートする親」の同じ番号のノートから見ることができます

【C40】小3 英検準2級合格直後の英検2級 ライティングで気を付けること

英検準2級に合格された小学3年生のお子さんの親御さんより、続けて英検2級を受けたいというメッセージをいただきました

小学3年生のお子さん 取り組み状況

・英検準2級に合格したばかり

・この勢いで続けて英検2級をS-CBTで受検予定

・英検2級過去問でリーディング8割、リスニング9割正解

・2級と準2級のライティングの大きな違いは語数と思っていい?

・2級のライティングもこれまで通り簡単な単語だけで書いてもいい?

英検を続けて受けるメリット

勢い、大事ですね!

夏休みに入りますし、お子さん本人がやる気なら英検2級に取り組まないのはもったいないですよね

うちも、従来型英検を小学4年生の秋、冬、5年生の夏と3回連続で受けました

間を空けずに受けて良かったと思っています

英検を続けて受けてみて良かったこと

英検に合格した瞬間が最も子供がやる気になっているので、そのすきに次の級を受ける約束を取り付けられる

英検の級が上がっても問題形式が似ている。せっかく慣れたのだから、レベルを上げて連続して取り組むと効率がいい

スピーキングとライティングはアウトプットの機会が設けにくいので、長くやらないとその間に忘れる

※ただし、今回の質問者さんのお子さんは毎日オンライン英会話に取り組んでおられるので、時間の経過で忘れるよりも成長される方が大きいと思います

英検級を速く進められるパターン

続けて英検の次の級を受けることを、誰にでも勧めるわけではありません

うちの場合は、英検を初めて受けるまでの英語学習期間が4年間と長かったこと、その間に英単語暗記が進んでいたこと、また、5年生以降は中学受験勉強を優先すると決めていたことから、一時期集中して英検に取り組みました

オープンチャットメンバーさんも、英検の級を短いピッチで進められる方が複数おられます

(私が「受かります」「いけます」「小学生でも大丈夫」と、煽るのが一因かと思います。すみません)

メンバーさんの場合は、うちとは反対で、リスニングがとても得意でスピーキングが基本的にできるので、あとは英検形式の受け答えを覚えれば合格する方が多い印象です

英検2級ライティング対策(語彙)

ご質問の件ですが、英検2級でもライティングの記述自体は簡単な言葉で書けばいいです

例)簡単な言葉…busy, important, funなど

観点別得点で語彙点が伸びない可能性がありますが、質問者さんのお子さんは、英検2級過去問でリーディング8割、リスニング9割の実力があるので、ライティングで多少の減点は一次試験合格には影響しません

ライティングでは高得点を狙うよりも、「知っている平易な単語を間違えずに書く」ことを重視してください

うちの長男は、英検2級ライティング対策に英検準2級の問題集を使いました

こちらです

はじめは同じシリーズの2級の問題集を出されたのですが、字が細かかったので親子で渋っていたら、家庭教師に「準2級問題集でもいいよ」と言ってもらいました

プロに言ってもらわなければ、まさか2級対策のために準2級の問題集を買おうなんて思いませんでした

使い方も、本当はすべてのサポート例文(コンテンツブロック)を覚えたほうが良いのですが、「せめて各ページ1文だけ覚える」で家庭教師に許してもらい、そのように取り組みました

例文を覚える学習を進めながら、毎週過去問テーマで英作文を書いてみて、家庭教師の添削を受けていました

その途中で、長男が、「例文を覚えてから英作文が書きやすくなった」と言っていました

英検2級本番では、ライティングは16点満点中15点をもらうことができました

家庭教師からは、「(準2級レベルの簡単な語彙、内容であっても)文法的な間違いがなかったのが良かった」とのコメントをいただきました

英検2級ライティング対策(内容)

小学3年生のお子さんなので、問題の内容を理解してその応答を書かなくてはいけない点を注意してみてあげてください

英検2級ライティング問題では準2級と同じく、生活・環境・教育などが頻出出題分野ですが、やや、主人公が学生から大人に移っています

うちの子が答えられなかった質問の例

・消費者は広告に簡単に影響されすぎか?(2012年第一回 英検2級スピーキングで出題)

・人々はネット上の情報を簡単に信じすぎか?(2018年第一回 英検2級スピーキングで出題)


この他の子供には難しい質問の例として、中学生で英検2級に合格されたオープンチャットメンバーさんのお子さんは「電子投票」についての質問が答えずらかったそうです

ライティングとスピーキングで、同じような問題が出ます

ライティングとスピーキング両方の対策として、スピーキングのQ3、Q4の過去問でたくさんの問題について意見出しの練習をされるといいと思います

たくさんの問題で意見を出してみる理由は、知らないテーマに当たる可能性を下げるためです

スピーキングの過去問を使う理由は、ライティングよりも過去問がたくさん手に入りやすいからです

・英検2級ライティングは2016年度から始まったので、2015年度以前の過去問がない

・スピーキングは6回過去問集に収録されている問題数が多い。ライティングは6題しかないが、スピーキングは試験12回分のQ3とQ4で24題ある

もちろん、スピーキング問題を使わずに、ライティングの問題集やネット上の予想問題を使ってもいいと思います

参考(外部リンク)

英検ライティング予想問題と解答例が見られるサイトです

ESLブログ【英検2級ライティング予想問題】バイリンガル講師による模範解答付き!

英検®ライティングお助けページ | 2級

オープンチャットメンバーさんより、英検2級ライティングは語数が増えるだけでなく内容も高度で小学校低学年のお子さんが苦労している、とのコメントをいただきました

小学校低学年で英検2級に取り組んでおられるのがすごいですね!

メンバーさんの体験談やコメントはLINEオープンチャット「小・中学生の英検をサポートする親」の同じ番号のノートから見ることができます